私達の住む同じ地域に、障害のために車いすに乗る青年がいます。私が彼を見かけて声をかけ、友達になったのはもう6~7年前だと思います。
この度、彼の念願だった小学生との交流会をやっと実現する運びとなりました。
たった20分間の交流です。朝の8:20から。彼は、嬉しくて嬉しくて前日眠れず、朝の5時の日の出を待って、コンビニに行って心を落ち着かせたと話していました。
交流相手は、5年生34人。私は前の週に学校に赴き、彼の障害と出来ることや出来ないこと、特徴などを5年生に説明してありました。子ども達は真剣に愛を持って耳を傾けてくれました。
子ども達の前に立った彼は、極度の緊張で上手くしゃべれず、その中でもできる限りの精一杯で話をしました。そして、みんなで輪になって踊ったり、車いすに乗せてあげたり、それはそれは嬉しそうでした。彼のあんな笑顔は初めて見ました。
嬉しくて寝付かれないなんて、まるで修学旅行前夜の子どものようだと、ほほえましく見ると共に胸がいっぱいになりました。
子ども達も、彼との距離をぐっと縮め、偏見なく気軽に声をかけられるようになりました。
まだまだ、人と人の間には目に見えないいろんな壁があると思います。一つずつ、お互いにわかり合えたら、そんな素敵なことはないですね。
夜に食卓でそんな話をしていると、息子が「母さんは教師をやめても時々授業が出来ていいねえ」といってくれました。ほんとにその通りです。時間を割いて呼んでくださった学校の先生方にも、心より御礼申し上げます。
「君の名に自信と誇りを」垂ネーム工房五岳館
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